冬囲い

昨日、いつも手入れをお願いしている石翠園様から3名の作業員が来てくれて、樹木の冬囲いと中庭のガラスを保護する冬囲い作業をして頂きました。
手際よく、まず樹々に必要な冬囲いの材料を置いていきます。
次に3人が手分けして、それぞれの木に冬囲いを施していきます。静かに、しかし素早く作業が行われていました。
参道入り口は、椿がいわゆる雪吊りの形で雪を受ける枝を守ります。ヤマツツジは、全体を竹で守り枝を荒縄で縛って雪の重みで枝が折れないようにしてあります。


永代供養墓の脇や裏にある、萩やススキは綺麗に刈り込まれ、また来年までお休みです。刈り込まれた後で見ると、ここに何があったのだろうと思います。あんなに楽しませてくれたのに、人の記憶や印象というのはあてにならないものだなと感じます。枝垂れ桜もすっかり葉を落としました。落ち葉掃きを頑張っていましたが、少し残っていた葉っぱも綺麗に掃除をしてくれました。


塀際では、ツタが色付いていました。

7月まで楽しませてくれた紫陽花は、剪定しながら冬囲いを行います。ここ数年、きちんと剪定して竹で木を支える冬囲いをしているからか、木が雪の重みで潰れず、大輪の花を咲かせてくれています。有難い事だと思います。


先日まで真っ赤に色づいていた楓や可憐な花を見せている山茶花もしっかりと冬囲いをしてもらいました。山茶花は、以前はギュウギュウに縛っていましたが、今はゆったりと竹を組んでもらい、冬囲いの後も花を楽しめるようになっています。若い職人さんがセンス良く作業をしてくれています。

本堂入口付近の木々もそれぞれの木の枝や葉の適性に合わせて冬囲いをしていきます。釣る木、囲う木、雪が入り込まないように竹の細枝で保護する木と、それぞれ植木屋さんの腕の見せ所です。まだ枝に葉っぱが付いている木を作業した後は、綺麗に落ち葉を掃いてくれています。


境内が終わったら、中庭です。次の写真の右に材木が見えますが、これを中庭に運び、万一本堂大屋根の雪下ろしをした際に、雪でガラス窓が壊れないように保護するために冬囲いを行います。今年は「冬囲いがあった良かったな」となるか、「しなくてもよかったね」になるか、どんな冬になるでしょうか。かけた手間と金額は無駄になっても、「雪が少なくてよかったね」になってほしいものです。この日は、写真を見てわかるように、絶好の冬囲い日和でした。週明けからぐんと気温が下がる予報です。皆様風邪など引かぬよう、お身体大切にお過ごしください。