冬から春

4月も10日となり、気温がだんだん上がってきて、春本番となりました。桜は前回お伝えしたように3月末に満開となりましたが、その後気温が低い日もあり、極楽寺の枝垂れ桜は濃い紅色から薄いピンク色へと色褪せてはいますが、可憐な花を見せています。

桜の下には、お檀家様から頂戴したラッパ水仙が毎年きれいな黄色の花を咲かせてくれます。

極楽寺は街の真ん中で立派な庭など皆無ですが、春になると、ここにこんな花が、という発見があります。
まず、入り口の白木蓮が綺麗な白い花を付けました。その下には椿が赤い花をたくさんつけ、青空に映えています。


椿は今年は本当にたくさんの花を付けました。花が葉の下に、それも下に向いて着きますからあまり目立ちませんが、今年は深紅の花が見事です。草ぼうぼうなのが恥ずかしいのですが、そろそろ草引きをしなければなりません。雪が消えたと思ったら草が目立つのは自然の成り行きですから、仕方がないことです。

冬から春というタイトルの一番の目的は次の写真です。これは箸袋にもあるように、極楽寺から徒歩10分くらいの場所にある、今泉というお蕎麦屋さんです。ここの名物が、秋から春先までメニューに並ぶ「芋蕎麦」です。つなぎに山芋を使っており、独特のもっちりしたおそばです。山に熊が出て山芋堀の方が出かけられなかった年は、この芋蕎麦が提供されず、寂しい思いをしました。昨日出前を取ることになり電話をすると、最後の芋蕎麦がありますよ、と教えてくれましたので、それをお願いしました。また秋まで普通のおそばになるわけです。芋蕎麦が食べられなくなると、冬が終わったんだなと感じます。

新型コロナウイルスは(いつまで新型なのでしょうか)第3波とも第4波ともいわれる大きな感染の山がまた来ています。いつ終わるのか、いつワクチンが我々の下に届くのか、気持ちは暗くなりがちですが、このウイルスが消えてなくなることは無い、という事だけは分かっています。ならば、根気強く、これまで行ってきた予防対策を続けるしかないのだと思います。あきらめず、油断せず、いつか必ずいい日がくると信じて過ごして来たいと思います。