三条名産

ずっと住んでいる者には、当たり前すぎて名産かどうかわからなくなっているほどですが、県外に出た人たちなど、懐かしがっている食品に「車麩」があります。

全国的には、麩と言えば、鯉が食べるようなふにゃふにゃしたものか、京都や金沢あたりの可愛い小さな麩を思い浮かべると思います。しかし、三条では麩といえば車麩を思い浮かべるのです。極楽寺でも仏様に御供えしたり、お彼岸でお出しする精進料理には欠かせないものです。私くらいの年代では、水に戻して甘めの出汁で煮るという一択ですが、丸のまま煮てドーナツのように真ん中に空いた穴に卵を落として煮たり、揚げてラスクのようなお菓子にしたり工夫しています。しかし、現代的な食べ物ではないためか、普段から食卓に上がる食べ物とはなっていません。

極楽寺のお檀家様に、麩を作っていらっしゃる「川瀬製麩店」様がおられます。いつも夏に頂戴しているので、それを春秋のお彼岸に使わせて頂いております。その川瀬製麩店様の話題がニュースになっておりました。川瀬さんの若い専務さんと、地元の「あづみ屋」さんという居酒屋さんとコラボして、新しいメニュー開発をしたものが、「デリカテッセンお弁当お惣菜大賞2021の最優秀賞」を受賞したというものでした。花角県知事に表敬訪問して、受賞の報告をされていたところが新聞で報道されました。一緒にこのコラボ企画を行っていたのが、極楽寺のHPも手掛けてくれている株式会社アイサポートさんで、いつもいろいろお世話になっています。

今回アイサポートさんの木村社長さんにお願いして麩料理の画像を頂戴しましたので、ご紹介いたします。

受賞した麩料理は、ごーじゃ麩というもので、麩をたっぷりの出汁で煮て、その後揚げるという、揚げ出し豆腐的なもののようです。

こちらは、三條川瀬年輪と書いて、三条川瀬バウムと読ませるようです。麩の製造過程で、くるくるとまるでバウムクーヘンのように巻きながら4重に焼き付けていく方法から名付けているのではないでしょうか。川瀬さんのご主人は極楽寺の住職と高校の同級生です。なじみのあるお店の、なじみのある麩がこのような賞を受賞したのはとても嬉しい事です。

道の駅「庭園の郷保内」では土日に、JA南蒲直売所「だたいまーと」では曜日を決めて販売しているようです。是非一度買って食べて見たいと思います。皆様も、お買い物のついでに見かけたら、是非お求めください。