パソコンおしゃべり会 秋の遠足2025

10月21日(火曜)、極楽寺で行っているパソコン教室「パソコンおしゃべり会」恒例、秋の遠足で長岡市山古志に行ってまいりました。
行先を考えた時、一度見学したい場所であった長岡市山古志の「中山隧道」を候補にあげました。
旧山古志村は、平成16年(2004年)10月23日午後5時56分に起こった中越地震(M6.8.震度7)で甚大な被害を受けました。
三条でも震度5強を記録し、現住職の「逃げろー!」という声で外に飛び出し本堂を振り返ると、大屋根がぐらぐらと動き、天水桶の水がバシャバシャと跳ね返り外にあふれていました。
お天気の日でしたが、この時期の日暮れは早く、その日は被害の実態が分かりませんでした。
翌日テレビ画面から伝わる風景は、目を疑うほどのものでした。
震源地は現在の長岡市川口でしたが、隣の山古志村は全村避難をせざるを得ない被害を受けました。
当時の長島村長が「山古志への応援をよろしくお願いします」と、各市町村を回り講演をしていらっしゃいました。その際、手彫りトンネル長さ日本一である「中山隧道」のドキュメンタリー映画「掘るまいか」を上映し、山古志の人々の不屈の精神を紹介していました。長岡市へ全村避難しても「必ず帰るんだ」と訴える長島村長の強いリーダーシップを感じ、いつかこの地を訪れてみたいと思っていました。
今回の遠足で、急峻な山々の少しの平坦地に肩を寄せるように点在する集落、それ以外の土地はすべて山であるという厳しい環境を目の当たりにしてきました。その山を耕し、棚田にしたり、錦鯉の養殖をする棚池(養鯉池)にして生業とする場所でした。その棚田や棚池が直下型地震で崩壊し、道路も崩れ落ち、家々はつぶれ、土砂に巻き込まれ、土砂ダムに水没するという当時の記録を、やまこし復興交流館「おらたる」で見学して改めてその被害の大きさを感じてきました。
あの大災害から立ちあがり、帰村を果たし、棚田を整備し美味しい棚田米を育て、美しい錦鯉の一大産地となっています。
事前の下調べで、雨が降ったらアップダウンの激しい山道の運転は難しいので、山古志には行けない、と皆さんにお伝えし、雨バージョンの候補地も決めておきましたが、幸いお天気になり無事に山古志に行ってきました。
その様子を少しご紹介します。
中山隧道は隣に中山トンネルが出来てから役目を終え、見学用に整備されていました。途中まで照明があり、薄暗い中を進み、これを手で掘り進めたご苦労を感じてきました。まさに北越雪譜の世界だなと思いました。


中越地震の際に、長岡市へ避難が出来たのは人だけで、ペットや、闘牛や乳牛・肉牛などは避難できませんでした。子犬を生んだばかりのマリと3匹の子犬を置いてこなければならなかった事は、「マリと子犬の物語」として映画化されました。その場所にもよってきました。牛は後日大きなコンテナをヘリコプターが吊り下げて避難させた様子を覚えておられる方もいらっしゃると思います。

当時の天皇皇后陛下(現上皇上皇后陛下)が被災者を励ましに訪れ、災害の状況をご覧になった場所に村民よる碑が建てられていました。今は棚田や棚池が綺麗になっていますが、当時はすべて崩れていたであろうことが、陛下の御製からも伺われます。



小千谷側から山古志に入り、いろいろ見学して山道を慎重に運転して、長岡側へ下りました。午前9時に極楽寺を出発し、昼食場所の長岡市越路「天ぷらしょじょじ」へは、12時10分頃到着しました。
大変な人気店で、既にお客様でいっぱい、20分程並んで席につき、ごま油の香りも豊かな江戸前天丼を頂きました。昼食時は3回転くらいしているようですが、皆さんお食事をされたら席を立つので、混んでいる割には早く食べることができました。無料で持ち帰り自由な「天かす」を貰ったり、お土産用に作ってもらったりして、13時頃にはお店を後にしました。

しょじょじのある長岡市越路は、もみじ園や朝日酒造、宝徳稲荷、長谷川邸など見どころはたくさんあります。もみじはまだ紅葉していないので、今回はお煎餅で有名な岩塚製菓が新しく作った「お米となかよしパークjへ寄ってこわれ煎餅や直売所限定商品などたくさん購入して帰路に着きました。

極楽寺には予定通り14時過ぎに到着し、盛りだくさんだったわりには、順調に行程を進むことが出来ました。
明日10月23日は中越地震から21年目となります。その夏には三条市を襲った、7.13水害がありました。この年の冬は大豪雪で、新潟はいったいどうなってしまうのだろうと不安になったのを覚えています。
今年は大きな災害がなくここまで過ごしてきました。
予報では11月は少し暖かく、12月には早い雪が降るようです。
余り大雪にならなければいいがと、ついこの前まで暑い暑いと嘆いていたのに、季節の速さに驚きます。
気温の上下が激しいこの頃です、皆様お体大切にお過ごしください。